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校長室だより

校長室だより

平成29年11月1日更新

 

 

 大変ご無沙汰しています。前回、この校長室だよりを更新したのが5月2日で、もう半年前のことであります。
季節も春が終り、夏が過ぎ、晩秋を迎えています。早くこの「校長室だより」を更新しなければと、いつも心に引っかかっていましたが、誠に相済まないことであります。これまで、読んでいただいた方には、もうやめてしまったと思われていたのではないかと思います。長い期間休ませていただいていましたが、また改めて頑張りたいと思います。はじめに、7月に出そうと思って書き始めていた文章を、遅ればせながら書かせていただこうと思います。

 本校では、毎年芸術鑑賞といって音楽・演劇などの公演を中学生と高校生を対象に行っています。今年は7月6日に日本の伝統芸能である「落語」を鑑賞することになりました。それも「英語落語」であります。
中・高ともに1学期の期末考査も終り、夏休み前の特別授業の期間中に、中学生は午前中、高校生は午後を使って、小体育館といって昭和26年(66年前)に建てられた由緒ある木造の体育館で、ステージ上に高座や屏風を設置して実施しました。そして3人の方に来ていただきましたが、最初に登場したのは桂三輝(サンシャイン)というカナダ人の英語落語、2番目に登場したのは鏡味味千代(かがみみちよ)という国際基督教大学(ICU)を卒業し、英語やフランス語が堪能な方で、「太神楽」といって舞・曲芸・話芸・鳴り物を使う芸能を披露してくれました。とてもおもしろく生徒も教員も引きつけられたのですが、何と言っても最後に登場した桂かい枝さんの英語をテーマにした落語は、全員が終始お腹を抱えて大笑いをしました。 実はこの桂かい枝さんは、金光学園の初代校長佐藤範雄先生のひ孫に当られる方なのです。金光教の阪急塚口教会に生まれた教会の御子弟で、お母様は本校の高12回卒業生であり、初代校長の孫に当たられます。このかい枝さんは、すごい落語家で、国内はもとより、外国での公演も度々行なっておられます。例えばアメリカでは半年間をかけて、自分で車を運転し、家族と一緒に1万7千キロ(東京・大阪間を38回往復した距離)を走り、33都市で英語で落語を行い、どこでも大盛況であったというのであります。これまで訪問した国は15カ国93都市に及んでいると彼のブログには載っています。
そのおもしろさは文章で伝えようとしても難しいのですが、生で落語を聞いたことのない生徒達にとっては、落語のおもしろさを心ゆくまで楽しんだようで、後から書いた生徒の全ての感想文にその感動が綴られていました。
桂かい枝さんは、実はこの度初めて金光学園に来ていただいたのではなく、2度目の公演でありました。前回は平成15年に来ていただきました。その時も大変おもしろかったのですが、それから14年たった今回は、しゃべり方や動作・表情・間の取り方など、全てにわたって、一層芸に磨きがかかっていることを実感したようなことでありました。 14年前と言いますと、私はちょうど中学の教頭に就任した年で、校長は前校長の佐藤元信先生でありました。その前校長が当時、PTAの機関誌「やつなみ」に桂かい枝さんのことを書いておられるおもしろい文章を見つけましたので、紹介したいと思います。

   佐藤元信前校長が平成15年に桂かい枝さんについて書いた文章
《桂かい枝は、英語落語で売り出し中の若手で、4月からのNHK教育テレビの新番組「今から出直し英語塾」にレギュラー出演している。実は、学園初代校長佐藤範雄先生のひ孫である。かい枝は古典の「時うどん」(江戸落語では「時そば」だが、上方では「うどん」にアレンジ)をやったが、生徒にもたいへん好評であった。初代校長はだじゃれ好きだったようで、隔世遺伝の典型かもしれない。・・・・(中略)・・・・かい枝には創作落語もあって、特におもしろいのは、「母もの」である。
ある時かい枝は、海外公演に母上をお連れした。お母さんにとってはこれが初めての海外旅行である。サンフランシスコに着くまでの12時間、機内食が配られたとき、母は澄ました顔で財布を取り出し、「おいくらですか」と聞いたと、かい枝は言う。何時間か経って慣れぬ空の旅に少し気分が悪くなった母は息子に言った。「ちょっと、窓を開けてちょうだい」と、かい枝が言う。空港についてパスポートを見せるとき、英語で尋ねられるというのが、出発前からの母の最大の心配だった。何の目的で来たのかと尋ねられるだけだから、sight seeing(サイト シーング=観光)と覚えておけばいいと、かい枝は母に教えた。「そんなの覚えられん」と母さまが言われるので、かい枝は考えた。「ほら母さん、近所の斎藤寝具店というのがあるでしょう。あれですよ。“サイトー寝具”と言えば通じますよ」「それなら、言えるわ」・・・そして、いざ、通関。母は待てども出てこない。心配になったかい枝さん、引き返してみると、母上はなんでわからんと言わんがばかりに顔を紅潮させて「サイトーふとん」と繰り返しておられましたと、かい枝は言う。私は、ある時この話を母上に聞いてみた。「あれは全部うそ!息子の創作です」と母上は断言された。先日の公演の後でかい枝に聞いた。かい枝は「半分はほんとで、半分はうそです」と言った。真相は分らないところが、またおもしろい。・・・・・・・・》

 私はこの前校長の書かれた文章を改めて読んで、また一人大笑いしたようなことでした。あれから14年、なおなお、レベルアップした落語を聞かせていただきました。今回も生徒も教職員も改めて落語のおもしろさを実感し、英語落語を心から楽しんだようなことでありました。この度の英語落語の企画を担当したのは、図書課長の英語の先生でありますが、国際化・グローバル化教育を積極的に進めている金光学園としては、誠にタイムリーな芸術鑑賞となりました。 

  ところで本校の国際交流やグローバル教育についてですが、この3月からの半年余りの間でも、海外でホームステイをした生徒は200人を超え、渡航した国も11カ国に及んでいます。一方、外国からも多くの方に来ていただいており、毎年100名~150名の外国の方に来校していただき、良き交流が出来ています。この2学期9月、10月だけでも、オーストラリアの姉妹校から11人、京都に留学しているアメリカの大学生19人、日本政府が進めているジェネシスの交流事業で、中国の2つの学校の高校生28人が来校し、この2ヶ月の間でも、先生を含めると60人の外国の方々が学校においでになり、それぞれ素晴らしい交流が出来ました。そして、どの交流でも、今後も是非引き続き金光学園に来させて欲しいという熱いラブコールを頂いておりますことは、私達としても大変嬉しいことであります。
 また、駐在の欧州連合(EU)が行っている「EUがあなたの学校へやってくる」に今年度も金光学園として応募したのですが、今回で3年連続の当選となりました。今年も岡山県は本校以外にもう1校だけの当選ということでしたし、昨年のギリシャ大使に続いて、今年はドイツ大使が自ら11月9日に本校に来ていただけることになっています。日本全体で、駐日大使自らが学校訪問をするのは数校しかありませんが、その1つに本校が入っており、高く評価していただいていることも大変喜ばしいことであります。
今年度は夏休みに、「イングリッシュキャンプ」や、中1・中2を対象にベルリッツ(英会話スクール)の先生と3日間、英語オンリーで過ごす「イングリッシュビレッジ」を行いましたし、冬休みにはISAの企画で、中3~高2を対象に4日間、やはりネイティブの大学生と英語オンリーで過ごす「エンパワーメントプログラム」を実施します。さらに、春休みには、中3から高2までの希望者を募り、イギリス語学研修とニュージーランドでの異文化体験や学校交流のプログラム(いずれも3月18日~4月2日の16日間)を企画しており、国際化教育、グローバル化教育を進めているところであります。
生徒達がこれらの取り組みや経験を通して、世界への関心を深め、視野を広げ、多様性を受け入れ、アイデンティティーや自己肯定感の確立を果たし、さらに英語の4技能を伸ばすことにつながればと考えています。

 

 

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